再放送完結!アニメ攻殻機動隊SACはやっぱり何度観ても面白い!
2016年4月6日。攻殻機動隊SACシリーズの、
全52話を観終わった僕は12年ぶりに「攻殻ロス」に陥っている。
攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX
攻殻機動隊S.A.C 2nd GIG
26話+26話のシリーズ、全編にわたって
素晴らしい作品をありがとうございました。
ProductionI.G.さま。
今回は攻殻機動隊シリーズ再放送完結を機に、
改めてアニメ攻殻の「STAND ALONE COMPLEX」という
テーマについて、その面白さを勝手に話していこうと思う。
と、その前に、念のために攻殻機動隊の世界についてざっくりおさらいだ。
TVアニメ攻殻機動隊をざっくり解説
21世紀の近未来で活躍する警察組織「公安9課」の活躍を描いた作品。
第3次核大戦と第4次非核大戦を経た日本を舞台にしている。
科学技術が進歩した世界で、脳とネットを融合させる
「電脳化」という技術が広まり、世界の人間はほとんどが電脳化をし、
ネットに常に繋がれた状態となる。
また、義手や義足にとどまらず、全身をサイボーグにする
「義体化」という技術も発達した。
電脳化と義体化が進んだ世界では、
脳をハッキングされたりするという
なんとも悪質な犯罪が多くなり、秩序は乱れ気味。
また、犯罪を犯すのは一般人やテロリストに限らず、
身内の警察組織内や政治家などの大きな権力をもって
犯罪を目論む輩の手口も巧妙化してきていた。
主人公の草薙素子ひきいる公安9課は、
武装力・情報戦など、あらゆる手段で凶悪な犯罪行為を
未然に防ぐことを目的としている。
奥の深いテーマ「STAND ALONE COMPLEX」
アニメ版では全52話にわたり、
STAND ALONE COMPLEXというテーマが根底にある。
「孤立した複合体」といった直訳になる造語だ。
1stシリーズ26話では「笑い男事件」と呼ばれる、
一人の天才ハッカーによる警視総監の暗殺予告から全てが始まる。
暗殺予告当日、警視総監集団襲撃事件が発生する。
しかし、逮捕した者たちは特に組織だって行動していたわけではなく、
個人的な関係性もない、単独犯だったのだ。
孤立した人の行動が、命令されたわけでもなくその他大勢と同じ行動をとり同じ着地点に向かっていってしまう人間の心理現象(たぶんこんな感じ。間違ってたらすみません)。
これを作中ではSTAND ALONE COMPLEXと呼んでいる。
そして、2ndシリーズ26話では
「個別の11人事件」を中心に話が展開していく。
日本が受け入れたアジア難民による武装蜂起と独立国宣言。
それを待っていたかのように、武装蜂起を理由に核攻撃を開始させようとする極悪人のゴーダ。
アジア難民を真の救済に導こうとするテロリストのクゼ・ヒデオ。
そして、事態を収拾しようと必死に戦う公安9課。
この2ndシリーズでもSTAND ALONE COMPLEX(SAC)というテーマが根底にある。
内閣情報庁という役人のゴーダはSACの状況を意図的に作り出し、
悪巧みをしようとする極悪人である。
アジア難民受け入れにより日本の財政が傾いている状況で、ゴーダは国民に向けて、難民への不満・不安をさんざん煽り、難民排斥へと感情の操作・情報の操作を目論む。
SACという現象が日常でも起きかも?
と思うと、非常に恐ろしいものだ・・・。
そういえば、先日知ったニュースでこんなのがあった。
保育園の審査に落ちた匿名ブログの話である。
保育園での園児受け入れの審査に落選してしまったという匿名のブログ。
安倍首相が「匿名なので定かでない」といった発言をしたことに対し、
「落ちたのは私だ」と名乗るママさんたちが国会に集結するということが起きた。
あれこそまさにSTAND ALONE COMPLEX現象ではないかと思う。
あまりお子様向けではないが、
SACというテーマは非常に興味深い内容であり、
非常に考えさせられるアニメである。
現代の社会問題を切り取ったようなリアルすぎるシナリオ。
そして未来を予言するかのようなリアルすぎる世界観。
攻殻機動隊SACシリーズは間違いなく
後世に語り継ぐべきアニメの一つと言えるだろう。
今後も攻殻機動隊については、
気の向くままに語り尽くしていこうと思う。
それではまた!