【ひるね姫】神山健治監督に質問できた!シグナル・エムディ見学ツアー
2016年11月。自分にこんなラッキーが待っているとは思ってもいませんでした。
2017年3月公開予定の映画「ひるね姫」。映画公開に向けての宣伝として、以前からやっていたSNSでの予告シェアキャンペーンに、僕も応募していたのですが、そのキャンペーンのプレゼントに見事当選したのです!
プレゼントの内容は「ひるね姫」制作の現場、株式会社シグナル・エムディ様のスタジオ見学ツアー!これはアニメファン、神山健治監督ファンとしてはこの上ないプレゼントです!
三鷹にある、株式会社シグナル・エムディのスタジオは駅を降りてすぐ。Production I.Gのスタジオからも近所にあり、アニメファンにはたまらない街です(っていうかこのツアーに参加するまでI.Gも三鷹にあるとは知らなかった笑)。
見学ツアーでは、大変充実した2時間をいただきました。
・『ひるね姫』冒頭20分程度の特別上映
・シグナル・エムディのスタジオ制作現場見学
・宣伝チーム(日本テレビ、ワーナーブラザーズ)の皆様とティータイム
そして、まさかとは思いましたが、、、、
神山健治監督ご本人登場!&質問コーナー!!!
そしてそして、
参加者一人ひとりと握手!&2ショット写真!!!
これは本気で嬉しかった・・・。
以下、監督にさせていただいた質問と回答を覚えている限りで掲載します。1ヶ月くらい前のことなので、ニュアンスが少しずれていたりするかもしれません。もし事実とは違うという方がいらっしゃいましたら、遠慮なくコメントください。訂正させていただきます。
僕
「作画について質問です。今回『ひるね姫』の制作において話題にあがっているデジタル作画についてです。デジタル作画を導入することで、作画の工程が〇〇%短縮された、などの具体的な数値は出ていますか?もしくは監督自身の感覚で制作に大幅な効率の良さを感じている部分はありますか?」
神山監督
「進捗については具体的な数値での改善の確認はとれていません。また、体感的にも作画において大幅な時間短縮に繋がっているという実感は、正直まだありません。」
「現在『ひるね姫』で担当いただいているアニメーターさんは、デジタル作画の人と従来の手描き作画の人、その比率が6:4くらいです。全員がデジタル作画を巧みに使えるという段階には来ていないことや、初めての試みということもあり、試行錯誤しながら制作している段階です。」
「ただ、絵コンテの工程では大いにその効率の良さを実感しています。」
「通常、紙に描いていた絵コンテを線撮(せんさつ)します。そうしないと実際に完成したフィルムの状態をイメージすることができないからです。それが、デジタルで絵コンテを作成した場合、描いたものをすぐ映像としてチェックすることができる。これは今までの作業工程を短縮する良い結果となりました。」
監督!こんな一般ピープルの質問にご回答いただきありがとうございます!また、作画についてこんなこともお話しされていました。(自分の質問か他の方の質問かは正直テンパってておぼえていません笑)
神山監督
「伝統工芸的な立ち位置となりつつあるアニメーターの技術。その技術をあえて崩し新しいやり方に挑戦することで、アニメーターの間口を広げることができればいいと思っています。」
神山監督は、『009 RE:CYBORG』でもフル3DCGでありながらセルアニメのような親しみのある仕上げにする「セルシェーディング」という効果をつけた初の試みをしています。
今回の『ひるね姫』でも、デジタル作画を取り入れた制作に挑戦しており、アニメーターの職人技術を後世に伝えていく監督の情熱を感じられました。
作画ファンとしてはとても興味深い内容がたくさん聞けた質問コーナーでした。
そして、イメージそのままに温和なその語り方は、監督への尊敬の念をさらに深める素晴らしい機会となりました。