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ディズニー・アート展<いのちを吹き込む魔法>レビュー

   

2年ほど前の話ですが、お台場の日本科学未来館で開催されていた「ディズニー・アート展<いのちを吹き込む魔法>」についてご紹介していきます。

ミッキーマウスの誕生作品から2017年の「モアナと伝説の海」までの100年にも及ぶ歴史を、当時の原画やコンセプトアート、スケッチなど約500点の資料とともに追体験できるこのアート展。

中には当時の仕上げの工程をまだ踏んでいない原画の状態のものを、巨大スクリーンで再生出来るような仕掛けもあり、「動く絵」を体感できる内容となっていて非常に楽しむことができました。

コンセプトアートに惹かれる

展示のなかで印象的だったのは、コンセプトアート。

作品を制作していく前の段階で、作品のイメージを決定するためにクリエイターが描くコンセプトアートは見所満載でした。

キャラクターのデザインもまだしっかりと定まっていないのでしょうが、そのなかでさまざまな試行錯誤とそこからキャラクターデザインが決まっていく過程を知ることができるのがコンセプトアートの面白さです。

その中で、ひとりのクリエイターが描くコンセプトアートが、その作品の成功を予感させる感動的なものもあります。

筆者がこのアート展でその魅力に取り憑かれたのが、アニメーター グレン・キーン氏の描く作品です。

アニメーター|グレン・キーン氏の作画に魅了される

「リトル・マーメイド」「美女と野獣」「アラジン」「ポカホンタス」「ターザン」「塔の上のラプンツェル」など、数々の名作の中でスーパーバイジングアニメーター、キャラクターデザインを担当しているグレン・キーン氏。

彼の描く、原画やコンセプトアートはその一枚絵を見ただけで鳥肌が立ち、深い感動をおぼえる作画ばかりです。

リトル・マーメイドのコンセプトアートで描かれた主人公・アリエルがこちらをつぶらな瞳で見つめている姿には特に感動しました。

青色一色の極太の色鉛筆一本で描かれたであろうそのコンセプトアートは、おそらく消しゴムも使っていないのではないかと思います。

力強い線で描かれつつも、その瞳はどこか儚げで繊細なイメージを与えます。

力強さと繊細さの両方を一本の色鉛筆だけで表現したその作画は、一生語り継がれるべき貴重な作画だと感じます。

この作画を見られただけでもこのディズニー・アート展に来た甲斐があったと言えるほどの魅力的な作画でした。

他にもグレン・キーンの作画はあります。

ターザンの1シーン原画の抜粋や、塔の上のラプンツェルのコンセプトアート。

どれも一級品のプロの作画で、何十分でも立ち止まってその絵を見ていたいと思わせる絵ばかりです。

個人的にも、好きな作品であるリトル・マーメイドや塔の上のラプンツェル、ポカホンタス、ターザンといったものが、ひとりの名アニメーターの功績があったという事を知れたことが何よりの収穫でした。

グッズコーナーも充実

展示会を全て見終えて、退場するとグッズコーナーも設置されていました。

ノート・ペン・メモ帳などの文房具からマグカップなどさまざまなグッズが並び、ディズニー好きの人にとっては貴重なコーナーかと思います。

嬉しいことに今回の展示されていた数百点の作品が何度でも楽しめる資料集も販売されており、筆者も迷わず購入。グレン・キーンの作画がいくらでも堪能できるこの資料集はしばらく筆者のお宝的なグッズになりそうです。

今回は、昨年お台場で開催されたディズニー・アート展のレビューをご紹介しました。

このディズニー・アート展、定期的に開催してほしいなぁと思います。

今回の展示会での体験は大変貴重なものになりました。

 

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