アニメーション業界の未来について言えるたった一つの確かなこと
「唯一確実なことは、未来は不確実であるということです」
自己啓発のカリスマ、アンソニー・ロビンズが起業家向けのセミナーで言っていた言葉です。
もしあなたが、アニメーションに限らず、何か自分でビジネスを始めたい、またはやっているというのであれば、この言葉は少なからず役に立つだろうと思います。
僕が子供の頃、Windows95が発売された年はインターネット元年と呼ばれましたが、それから20年経った今、こんな時代が来ることは誰が予想できたでしょうか。
世界中の人々とSkypeを使ってテレビ電話ができるようになりました。
わずか15曲しか入らないCDを何枚も持ち歩く必要がなくなり、iPodというMP3プレイヤーで1000曲がズボンのポケットに入る大きさで持ち歩けるようになりました。
その数年後には電話とインターネットと音楽プレイヤーが一つのデバイスで楽しめるiPhoneが登場し、さらに人々の生活を便利でスマートなものにしました。
SNSが大流行し、世界中の人々とネットを通じて気軽にコミュニケーションが取れるようになりました。
PlayStationの時代からスマホアプリのゲームへとその需要はシフトしてきました。
こんな時代を少なくとも僕は全く予想できませんでした。同様にアニメ業界でも、刻一刻と状況が変化することは必然です。
アニメーションがゴールデンタイムでたくさん放送されていた時代は去り、深夜帯での作品がほとんどになりました。
アニメの制作資金を調達する製作委員会方式も、それほど長い歴史があるわけではなく、昔はテレビ局一社による出資が主な方法でした。
それが、今ではクラウドファンディングと呼ばれる資金調達の手段も登場し、消費者とクリエイターが作品作りの体験を共有する時代が到来しつつあります。
このような時代も僕は全く予想してもいませんでした。もちろん、夜7時のテレビ番組枠でワンピースやスラムダンクやセーラームーンなどの人気アニメが放送されることがなくなってしまったことは残念ですし、できることならまたそんな時代が来ればいいのにとも思っています。
しかし、ビジネス・事業をおこなっている、またはやろうと思っている人には、今の状況でもっとも効果的な市場を見極めることが大事だと思っています。
正しいメディア、正しいマーケットに向けて正しいメッセージを発信する。
これを意識しなければ、時代に取り残されて世の中に価値を与えることはできません。今できる精一杯の努力をして未来を勝ち取っていきたいものですね。
それではまた!