アニメとビジネスと私

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アニメーター・アニメ制作会社が発展するために何ができる?

   

こんにちは、ユウタです。

 

映画「シン・ゴジラ」は製作委員会方式ではない一社による出資で製作されていることはご存知の方も多いかと思います。

 

ここ数年、取り上げられている問題。大手広告代理店が仲介料を多く持っていってしまうことでアニメ制作会社の利益が少なくなるというものです。

 

今回は製作委員会方式の問題点をもう一度把握し、そこからアニメクリエイターや制作会社が生き残っていくために、今後必要なことについて自分の意見を考えていきます。

 

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◼︎還元が少ない製作委員会方式、そのかわりリスクも少ない。

クリエイターは作品を作ることが喜びであり、現状その環境(資金面での)は製作委員会を設けることで実現できている。

 

製作委員会方式がここまで主流になったのにはそれなりの合理的な理由があります。一番はリスク分散ですね。詳しくは以前の記事でもご紹介してきました。こちらも合わせてご覧ください。

製作委員会方式でアニメを作る仕組みと歴史

アニメ製作委員会方式のメリットとデメリット

しかし、クリエイターへ還元されるお金はもっとあってしかるべきだとも、僕は思っています。素晴らしい演技をするキャラクターを描くアニメーターの技術。シーンをより盛り上げる映像を演出する監督の手腕。誰もを魅了する色彩を決定する色彩設計から仕上げ。

 

どれもが今後も繁栄していってほしいアニメーション制作者の方々のスキルは、個人的にもっとお金を稼いで、未来業界を目指す人が増えていってほしいと思います。

 

ではどうやってアニメーション制作者の方々の経済的な発展をどのように目指していけば良いのでしょうか?

 

◼︎アニメ制作会社とクリエイターの経済的発展、をどうしたら実現できるか?

クラウドファンディングをはじめ、製作委員会方式ではない資金調達の方法が今は話題になっています。

 

ただ、製作委員会方式から脱却する以外にもなにか方法はないかを考えてみてもいいんじゃないかと僕は思いました。

 

●アニメ作会社も製作委員会の組合員として出資する。

製作委員会からの請負という形で関わることが多いアニメ制作会社ですが、アニメ制作会社も製作委員会の組合員として出資することで利益の配当をしっかり受けられるようにします。

 

もちろん、作品自体が赤字になってしまうと出資額にたいして受ける配当のほうが少なくなってしまうリスクがあります。しかし作品がヒットして大きな黒字になれば、アニメ制作会社も配当をしっかり受け取ることができますのでやる価値はあるのかなぁと。

 

2時利用の著作権も得られるので、そこで新たにキャラクターなどを利用した関連商品を開発し、自社で販売していく。キャラクターの利用方法はグッズだけではありません。

 

例えば、アニメーション制作のノウハウをそれを欲しがっている企業にコンサルティングするとかどうでしょうか。アプリ開発が流行の真っ只中にある状況で、自社でアニメーション制作をやりたいと思っている会社があるかもしれません。

 

そこに我々のアニメーション制作のノウハウを年間〇〇○万円でご提供します。というのをパッと今思いつきました。

 

●アニメーション制作会社にマーケティングの部門を設ける。

おそらく東映アニメーションなど大手の制作会社なら設けているのでしょうが、現状限られていると思います。そしてこれは、製作委員会からの収益以外にも会社としてキャッシュを得られる仕組みを作っていくという案になります。

 

人に認知されないと、せっかく作ったのにもったいないですよね。商業作品を手がける以上、売ることにも作ることと同じくらいのエネルギーをかけてもしかるべきではないかと思います。

 

クリエイターがマーケティングを勉強するわけではありません。マーケティングの専門家を顧問として招き入れたり、社員として雇ったりしていくということですね。

 

制作会社として生き残るために、利益を会社に残していく努力に時間を割いていくのも必要ではないかと考えました。

 

●賃金の底上げをするには、業界全体の流れ・空気を変えないと。

製作委員会に集まった資金で制作会社はクリエイターに賃金を払う形態になっている現状です。いくら儲かっても、製作委員会が製作費にかける予算を上げないと、クリエイターへ渡る最終的な賃金は上がらないのでは?と思います。

 

クリエイターへの賃金は最低これだけ必要であるという、ボーダーラインを業界全体で上げなければアニメクリエイターの賃金問題は解決しそうもないのは間違いありません。

 

雇用形態は業務委託という形をとっている以上、クリエイターは「残業したから今月はいっぱい貰える」という世界でもありません。

 

クリエイターを目指す人が増えることはアニメ業界の発展にも繋がります。その時、儲かる仕事だというのは、青年がその仕事を選ぶ魅力あるカテゴリーのひとつになることでしょう。そんな未来になれば最高だろうと思っています。

 

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今回の記事を書いてみて、アニメの著作権の帰属や製作委員会方式の構造について、まだまだ勉強不足であるということに気づきました。

 

上記の考えについてもパッと思いついた範囲での話であるため、法律や構造上、全くの見当違いな話になっているかもしれません。何かご意見ありましたらぜひコメントよろしくお願いします。

 

これからも、もっとアニメ業界のお金の流れ・構造について学びを深めていこうと思います。

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